愛犬は毎日同じご飯を食べているけれど、飽きたりはしないのかな?と考える飼い主さんが多いのではないでしょうか。
飽きがこないようにと、色々なフレーバーのドッグフードを用意して、ローテーションを組んで与えている飼い主さんもいると思いますが、実際犬はご飯に飽きるということがあるのか、その点を紹介していきます。
犬はご飯に飽きることがあるのか
犬は毎日同じご飯を食べ続けると、それに飽きてしまうのか。
結論から言いますと、「犬は同じ味に飽きることはない」とされています。何故なら、犬は嗅覚の大変鋭い動物ではありますが、味覚はそれほど優れてはいません。
私たち人間と比較すると、味覚に対する感覚は約1/5程度であるといわれています。
そのため、毎日同じドッグフードを与え続けていても、その味に飽きるということはないと考えられているのです。
ちなみに、犬も甘味・苦味・酸味を感じることができますが、これらは美味しさを感じるためというよりも、食べようとしているものが危険ではないか、腐敗などをしていないかなどの判断をするため働きの方が主となっています。
犬は匂いに飽きることがある
よく知られている通り犬は嗅覚が優れていますので、常に同じ匂いを嗅ぎ続けていると、その匂いに対する反応が薄くなってしまうことがあります。
犬は視覚も人間ほど優れている訳ではありませんので、食べるものは視覚ではなく嗅覚、つまり匂いで見極めるとされています。その匂いへの反応が薄くなるということは、味覚に置き換えてみると「飽きる」ということになるのかもしれません。
毎日食べているご飯の味に飽きてしまうことはなくても、匂いに飽きてしまい、その結果ご飯をあまり食べなくなることはあるようです。
そんな時に飼い主さんが、味に飽きたのだろうと別のドッグフードを与えます。すると途端にガツガツと食べるようになることもあるので、その姿を見て「やっぱり味に飽きていたのね」と思ってしまいがちですが、これは別のドッグフードに変えたことで新しい匂いが刺激となり食欲増進に繋がったのだと考えられます。
このように、毎日飽きずにご飯をしっかり食べてもらうためには、味にこだわって手を尽くすよりも、嗅覚を刺激する工夫をしてあげることに重点をおくほうがいいのかもしれません。
嗅覚を刺激する方法
ドライフードを与えているのであれば、食事の少し前にぬるま湯か水をかけてドライフードをふやかしておきます。この時、熱湯を使用してしまうと、ドライフードに含まれている栄養素を破壊してしまう恐れがありますので、必ずぬるま湯か水を使用するようにしてください。
食事の時間になったら、それを人肌程度にまであたためて与えてみてください。温めることで同じドライフードでも匂いがたつようになり、犬の嗅覚を刺激してくれます。
ウェットフードを与えているのであれば、これも食事の時に温めてあげます。ウェットフードは電子レンジなどで温めると数秒ですぐに温まりますので、熱くなり過ぎないように注意してください。
私たちが好むような熱々の食事は犬には不向きです。匂いが強くなるように、ほんの少し温めてあげるだけで十分です。
おやつが原因で食事に飽きることも
市販されている犬用のおやつは、嗜好性を高めるために匂いがドッグフードよりも強くできていたり、濃い目の味付けや少し甘味を持っていたりするものが多いです。
おやつは、ご褒美や楽しみの一つして与える意味合いが強いので、味が多少濃いのは問題ないのですが、犬が喜ぶ姿が可愛いからといって、おやつを与えすぎてしまう飼い主さんがとても多いです。
犬におやつを与えるのが決まった人だけであればまだいいのですが、家族が複数人いる場合に、犬が喜ぶのを知っているのでついそれぞれが与えてしまいがちです。全員で与えてしまってはトータル的におやつの量は食べ過ぎの域に達してしまう可能性は高いです。
嗜好性の高いおやつと比較すると、毎日のドッグフードは味も匂いも少し物足りないと感じてしまう恐れがあります。実際におやつを与えすぎてしまうとそちらばかりを好んで欲しがるようになってしまい、ご飯を食べなくなることがよくあります。
私たちもそうですが、濃い味付けのものに慣れてしまうとなかなか元には戻れなくなってしまいます。犬も同様で、匂いが強く味も濃いおやつに慣れてしまうと、肝心の食事を嫌がるようになり栄養バランスが偏りかねません。
飼い主さんからみて、「ご飯に飽きてしまったのかしら」と思うような時には、ご飯よりも美味しいものを欲しがって食べなくなっているだけなのかもしれません。
まとめ
犬は同じご飯を毎日食べているけれど、飽きないのかという点について紹介しました。
犬は人と違って味に飽きるということはあまりありませんが、匂いには大きく左右されることがあります。そのため、嗜好性が高く匂いの強いおやつを多く欲しがることがありますが、おやつはあくまでも間食として、まずはしっかりと食事をとらせることを優先してください。
それでも飽きたような様子の時には、同じドッグフードでも与え方を少し工夫するなど、変化をつけてみてあげましょう。